日本での公開も遅めだし、「エンダーのゲーム」というタイトルにもいまいち惹かれなかったし、普通ならスルーするところだが、エイサ君が出演しているということで観てきた。服の上からでもわかるほっそりした体型で声変わりも済み、中学生らしくなっていた。
映画館で見かけたポスターに「お父さんは<サード>の僕なんて欲しくなかったんだ」とキャッチフレーズみたいなのが付けられていたが、内容を観てみると、お父さんとのやりとりなんてほとんどないし、欲しくなかったどころか、宇宙船のメンバーみんながエンダー(Asa Butterfield)を頼りにしている。カエサル、ナポレオンのようになるべき男だと期待されていた。「エヴァンゲリオン」のような雰囲気ですよということで、日本では売り込んでいるのだと思う。別にいいのだが、内容からはずれてまでそれをするのかと思ってがっかり。
簡単に言うと、エイリアンVS人類という物語で、来るべき大戦に向けて数十人の選ばれた子供たちが、非情な司令官のもと、戦闘シミュレーションを重ねていく。エンダーは、天才的な戦術でチームを指揮するし、いざマンツーマンの肉弾戦となっても、絶対に負けない。エンダーが強くなっていく過程もあったら良かったなと思った。
自分的に一番良かったシーンは、チーム対抗バトルの時の、無重力空間でエンダーがくるっと宙返りをしながら、あたりに浮遊している光線銃をうまいことキャッチし、二丁拳銃でバンバン撃つ場面。観ていて気持ちよかった。「キックアス」のヒットガールが、敵のアジトに乗り込んで行ったときの、空中で二丁拳銃を装填するあのシーンのような気持ちよさ。今回は無重力なので、あの時のような違和感もなかった。
映画全体を通して、盛り上がれる場面が今一つないなと思った。エンダーが葛藤や悩みなど抱えていてずっと暗い。最近よくある悩めるヒーロー。あと、ネタバレになるが、最後の戦闘にしても、こっちはシミュレーションだと思って観ていて、むしろ後で起こる実戦のほうに期待している。しかし練習だと思って観ていた戦いが、実は本当にやっていたことだったと明かされて、肩すかしを食らう。「あれ、おわっちゃったのか」と言う感じ。戦争に勝っても盛り上がることはなく、エンダーは、知らないうちに相手を全滅させてしまったことを悔いて涙を流す。結局、エイリアンたちを倒して目的達成したはずなのに、別の惑星で、また1からエイリアンを繁栄させようとするところで終わっている。ハリソン・フォードが上官役で出ていたが、ずっと渋い顔をしているだけだった。
めっちゃ顔近づけられて怒られる。
エイサ君の目。
0 件のコメント:
コメントを投稿