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2014/09/14

ラッキ (1992)

Lakki (1992) ★★★

ラッキ(Anders Borchgrevink)という少年が苦しんでいる姿を延々見せられたような映画だった。両親ともに問題を抱えていて、自分の部屋で悶々とし、学校に行っても嫌いな教師に目をつけられ、街に出ても変なおじさんに連れてかれるしで、八方塞がりのラッキだった。彼にとっての唯一の救いが、自分の背中に羽が生えてくるんじゃないかと、妄想することだけだった。羽が生えたり消えたりする夢を繰り返し見て、ベッドの上でのたうちまわっていた。途中から、浮浪者のような男にドラッグを盛られ、現実と幻覚が入り乱れた映像がしばらく続く。カオスだった。

つらい現実を忘れるための、ストレス発散方法を見つけておくといいと思う。映画を見たり運動をしたり、何でもいいと思うが、ラッキの場合は妄想することだった。幸せだった幼少期の思い出に浸ったり、羽の生えた自分の姿を想像して何とか凌いでいた。彼の部屋にはチェスボードが置いてあって、母親が触ろうとすると怒る。一人で駒を動かしている様子から、荒ぶれた中にも繊細さのある少年であることがわかる。

辛い少年時代を送った子は、将来的にその経験が何かしらの形で役に立つことがあると思う。それに打ち勝てば、たくましい人間になれるかもしれない。ただそれに打ち勝てず自殺してしまうこともある。まあ頑張るしかない。

ラッキが裸でもがいている姿など、よく作れたなって思った。「トムとローラ」「Barnens ö」のような感じ。もろには映っていないが、露出が激しく、ラッキという美しい少年の、ダークな面ばかり取りだてたイメージビデオのような映画だった。1時間40分見るには長く感じた。


2014/06/23

太陽と月に背いて (1995)

Total Eclipse (1995) ★★★★

レオナルド・ディカプリオが一番美しい時期の出演作だと思う。そんな彼が裸になってお尻を出したり、おじさんとキスしたり、セックスまでする。2人は仕事のパートナーとして一緒にいるのだが、ある時から愛が芽生えてきて…と言う感じである。

今でもかっこよくて活躍しているディカプリオだが、最近では「ジャンゴ 繋がれざる者」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」など、ちょっと狂った役が多い。この「太陽と月に背いて」を観終わると、彼はキャーキャー言われるアイドル的な俳優ではなくて、どんな役でも体当たりで演じる実力派(?)なのだと認識し直した。おじさんとキスするシーンや裸でじゃれあうシーンでも、どんなおかしなことでも活き活き演じている印象だった。出演当時は二十歳ぐらいだが、持前の童顔っぷりで設定の16歳でも全く違和感がなかった。

ランボー(Leonardo DiCaprio)は、がさつなふるまいからは想像もできないくらい詩を書く才能に長けていた。高僧に構えている先輩詩人たちに食ってかかる。偉そうに詩を朗読しているおじさんにおしっこをかける。ストーリーは二の次で、ランボーから目が離せなくなる映画だった。恋人のおじさんの手のひらにナイフを突き立てたてたり、逆に今度はおじさんがランボーの手のひらに銃弾を撃ちこんだり…よく分からない不思議な関係の二人だったが、愛し合っているようだった。

2014/05/24

恋のレディ&レディ? (1992)

Ladybugs (1992) ★★★

最弱女子サッカーチームを優勝させるために、男の子のマシュー(Jonathan Brandis)が女装をして試合に紛れ込むという話。劇場公開時のタイトルは「恋のレディ&レディ?」で、ソフト化されたときに「恋のキック・オフ/警告(イエローカード)!女装プレイヤーは出場停止!」と変わっている。

万年ヒラ社員のチェスターは、社長の娘が所属している女子サッカーチーム「レディバグ」の監督を任される。今シーズン、優勝まで導くことが出来たら出世させてもらえるという条件付きだった。サッカーのことなど全く知らなかったチェスターはどうすればいいか分からず、付き合っている彼女の息子であるマシューをチームに入れてしまおうと考えた。女子のチームでプレーするなんて絶対嫌だというマシューだったが、メンバーの女の子に一目ぼれしてしまい、参加することを決める。運動神経抜群のマシューが入ったことで、チームは見事に勝ち進んでいく。

面白かったのは、チェスターとマシューが女物の洋服屋さんに出かけていく場面。男の子に女の子の服を買おうとしている様子を店員さんは変な目でみる。そして2人して試着室に入り、何やらごそごそしている。「そっとやって!痛いよ!」と言うマシュー、「今はキツいがじきにゆるくなってくるから我慢しろ」とチェスター。カーテンの向こうでおじさんが少年に女装させていやらしいことをしているように見せる思わせぶりなシーンだった。

あと、結局マシューが男の子だったということがばれて、落ち込んだチェスターがバーで飲み明かすというシーン。悩みがあったら打ち明けた方が楽になるぞと、バーテンダーが言う。それを受けてチェスターは正直に、「彼女の息子に女装させてプレーしたんだ」と言いうと、そっちの意味に取られてしまい、店から締め出されるのだった。

話しの設定では女装しているのはマシューだけだが、試合の様子を撮影するときには、結構男の子が女装してプレーしていたのではないかと思う。太った女の子がドリブルをするのだが、足元のアップになった時だけ、すらっとした足になって見事なボールさばき。また女の子の全身のショットになると、今みたいな細かなステップは踏めないだろというような太い脚に戻っている。オーバーヘッドキックでシュートを決める場面も、あんなこと女の子が出来るだろうか。実はみんなカツラをかぶった男の子だったのかもしれない。


2013/11/27

マイキー (1992)

Mikey (1992) ★★★

「チャッキーより、ダミアンより恐い!史上最高の悪ガキ!その名はマイキー!!」とあるが、そのとおりである。子供にこの映画を見せたら悪い影響しか与えない。マイキー役を演じたブライアン・ボンソール君も大丈夫なのか。人形とか、悪魔の子ではない生身の子供が、大人を何人も殺していくところは、たしかに史上最高の悪ガキである。むしろ悪ガキで済ましている場合ではない。

開始10分もしないうちに、マイキーは、家族を皆殺しにする。まずはお母さん。入浴している湯船にコンセントにつないだドライヤーを落として、丸焦げである。次に、床にビー玉を転がしておいて、帰宅してきたお父さんの足を滑らせる。上手い具合にガラスに突っ込み血だらけに。とどめはバットで頭を一発。幼い妹は、プールに突き落とし溺れさせる。そして妹が苦しむ様子を見下げるマイキー。警察が来るが役立たず。

引っ越してもマイキーは殺しをやめない。近所の女の子(といっても年上のお姉さん)に恋をして、彼女を独り占めできないことに腹を立て、殺してしまう。気に入らないやつ=殺してしまえである。子役にこんなことをやらせて大丈夫なのかと、不安に思わざるを得なかった。マイキーを演じたブライアン・ボンソール君が悪い大人になっていたとしたら、この映画に出演したことが原因だと思う。(画像5のブライアン君が…)

マイキーは、特別な力があるわけでもない普通の男の子なのに、大人が数人でかかっていっても、ことごとく返り討ちに。(みんな殺される!そこまでしなくても!)最後までマイキーは生き残り、続編も作れますよと言わんばかりだったが、これきり。

2013/11/10

セ・ラ・ヴィ (1990)

La Baule-les-Pins (1990) ★★★★

姉妹のフレデリック(Julie Bataille)とソフィー(Candice Lefranc)が夏休みに親戚のところへ遊びに行く。両親は離婚寸前。子供たちは海辺で楽しく過ごしているのだが、大人たちはいろいろと揉めている。「フランスの思い出」のような感じ。

映画の中の子供たちがとても楽しそうで、あのころのような楽しい時間は、これからの人生にはもうないのだろうなと思って、切なくなった。でもまた違う楽しいことがあるのだと思っておこう。一番年下のティティをからかって、石鹸を食べさせたり、金魚が泳いでいるところに座薬を入れて、そのせいで色が白くなった金魚を見て大笑いしたり、海岸で催された砂の芸術コンテストに出場したりと、とても楽しそうだった。

近くに海岸があって、好きな時に泳ぎに行ける。思いっきりはしゃぐ子供たちだが、現地の子たちが所属しているクラブが浜辺を陣取っている。勝手に遊具で遊んでいると、監視しているおじさんに笛を鳴らされて怒られる。軽い差別を受けていた。砂の芸術コンテストでは、レネは一等賞を取るのだが、クラブの会員ではなかったので無効となる。子供たちは腹いせに、クラブが所有する遊具に火をつけるのだった。

子供たちだけで、夜中に冒険も敢行する。グループのお兄ちゃん的存在のダニエルが、「拷問の館」を見つけたというのだ。子供たちは、「拷問の館」を一目見たくて、ぞろぞろと歩いていく。結局そんな館は見つからず、家に帰って大人たちに怒鳴られる。

長女のフレデリックが、まだ出会ったことのない誰かに向けて、日記につけていくというのが美しかった。結局、姉妹の両親は離婚することになって夏が終わる。


2013/10/05

ナイトチャイルド (1990)

Child in the Night (1990) ★★

イライジャ・ウッド主演。ポスターなどで大きく載せられている割には出番はそれほど多くない。90年の作品であるが、ポケベルが出てきた。ピピピとなって、それを合図に電話をつなぐのだった。

目の前で父親を殺害されたルーク(Elijah Wood)は、唯一の目撃者として、警察から証言を求められるが、ショックのあまり、何も覚えていない。精神科医のホリスは、もともと児童専門だったが、ある事件がトラウマとなって、第一線から退いていた。しかし、ルークから慕われてしまい、彼の記憶を呼び起こそうと奮闘することになる。

一体犯人は誰なのかと、サスペンス的ではあるが、メインとなるのは、犯人を追う刑事と、ホリスのラブロマンス。ホリスの心の傷は、刑事とキスしたりすることで(キスしてたっけな)癒えていく。テレビドラマ的展開。可愛い子役と、ラブロマンスと、サスペンスのハラハラ感をそれなりに入れておけば数字とれるだろ、といった感じに。実際にテレビ映画。

ネタバレになるが、犯人は、ピーターパンに出てくるフック船長みたいな鍵づめで、邪魔者を次々と殺害していく。よろよろと歩いている割には、窓ガラスを突き破ってきたり(画像9)まるでゾンビのようだった。


2013/09/08

アメリカン・ハート (1992)

American Heart (1992) ★★★★

刑務所から出所してきたばかりの粗暴な父親のジャック。どうしようもない父親だったが息子のニック(Edward Furlong)はついていく。息子の存在を面倒くさいものと考えているような父親だったので、ニックは突き離されっぱなしだったが、少しずつ2人の間には親子の絆が生まれてくる。

2人が一緒に生活しているのを見ていると、親子のはずなのに、どこかホモ臭が漂っている気がした。こう感じるのは自分だけではないと思う。ニックを演じたエドワード・ファーロングがセクシーすぎるし、父親のジャックも筋肉もりもり。製作者側が意図したに違いない。

サービス旺盛なことに、ニックは胸元がざっくり開いたTシャツを着ている。父親にパンチを教えてもらっているときに、右肩がずり落ちていたのがエロかった(画像6)。また、寝るときは二人とも裸。ニックは色白でセクシーだし、ジャックはムキムキマッチョなので、…。ところが、ジャックは新しい恋人を見つけると、ニックを外に追い出して、その女を部屋に連れ込むのだった。ジャックは彼女といちゃいちゃするのでニックといちゃいちゃはしません。

直接的な描写はないが、ドキッとするシーンはところどころにあった。ニックが夜の街を一人でふらふらしていると、知らないおじさんが車でニックに近づいてくる。そして、ニックを助手席に乗せて、下心ありげに「きれいな顔をしているね」と言い、ニックの首に手を回すのだった。

ずっとエドワード・ファーロングばかり気になっていたので、話の内容は二の次だったが、「俺も、若いときは、逃げてばかりいた」というジャックの言葉はちょっと響いた。それから、「小さなケツだ。ムショには入らないほうがいい」とニックに忠告するのも意味深だった。

2013/07/07

ミフネ (1999)

Mifunes sidste sang (1999) ★★★★

少し前に黒澤明監督の「用心棒」を観た。名前だけは知っていた三船敏郎のことをちゃんと見た。この映画の中に三船敏郎が登場してくるというのでレンタルしてきた。トシロー・ミフネは海外の作品でも取り上げられるような偉大な役者さん。この映画でどのような役どころとして登場してくるかというと、主役のクリステンと知的障害のある兄のルードが、幼い時に「トシロー・ミフネ」ごっこをして遊んでいた、というただそれだけ。2人にとって「ミフネ」は、幼い時からずっと共有している思い出だった。

父親が死んでしまい、クレステンは田舎にある農場に帰省する。父親の死体が置かれているテーブルの下から、ひょっこりと兄のルードが顔を出す。兄弟の再開。

ルードは勝手にクレステンの有り金を宝くじに使い込んでしまう。クリステンはどうしようもなくなり夜中に一人でワインを開けるが、その宝くじが大当たり。ルードのことを世話してくれるメイドを雇うことにする。

やってきたメイドは風俗嬢。「なんというか、もっとふとったおばさんを想像していたよ」と、クレステンはやってきたリーバを見て言う。そのあと、リーバの息子のビアーケも古ぼけた農場にやってきて、4人で生活し始める。

ビアーケは悪がき。おかしなルードをからかう。そうしている間に2人はとても仲良しになる。「スリング・ブレイド」「ジャック」、のような友情。ほのぼのとした良作だった。

2013/06/25

バダック 砂漠の少年 (1992)

Baduk (1992) ★★★

父親を事故で失い、バダック(運び屋)として、売り飛ばされる少年ジャファル(Mehrolah Mazarzehi)。唯一の肉親である妹とも引き離されてしまい、妹との再会を望み各地を行き来する。

「オリバー・ツイスト」のような話で、孤児オリバーの場合は街をうろうろしているところを捕らえられたが、この映画のジャファルと妹は、砂漠をさまよっているところを、金目当ての大人に捕まって、売り飛ばされてしまう。ジャファルは運び屋に、妹は、娼館のようなところに。

ジャファルを運び屋として買い取った集団の中には、「オリバー・ツイスト」で言うところのジャックのような、ずっとその道を生き抜いているユセフという名の少年がいて、彼からいろんな情報を聞き出す。ユセフは親切だったが、雇い主の大人2人に殺されてしまう。裸足の足を踏みつけられ、ロープで首を絞められる場面は衝撃的だった。

ジャファルは、妹に会いたい一心で、運び屋の組織を命がけで抜けてくる。しかし、行く先々で大人たちに騙されてばかり。今回も罠なんじゃないかと、観ていてひやひやさせられた。例えば、鉄線を掻い潜って国境を超えるのだが、先に超えてしまった者は、残された者のことなどどうでもよく、振り返りもしないで走り去ってしまう。

この映画みたいに、実際に子供たちが売買されるようなことが、今のイランの子供たちにも起きているなら大変なことだ。印象的だったのは、トラックの荷台に載せられた数十人の子供たちが、荷台から飛び降りる場面。みんな道路に体を打ち付けていた。とても危険な撮影だったのだろうと思う。そのあと、重い荷物を背負った子供たちは、全速力で荒野を駆け抜けていく。中には倒れてしまう子もいるような場面を、スローモーションで淡々と映し出すあのシーンはじんと来た。

2013/06/10

リトル・ブッダ (1993)

Little Buddha (1993) ★★

allcinemaの解説の書き出しに、「世評は必ずしも芳しくなかったが、」とある。たしかに退屈した。宗教が絡んだ作品は多いが、仏教を取り上げたこの作品は、何となく日本人としてなじみやすい考え方だと思った。森にこもってずっと静かにしているなんて、西洋の人たちにとっては考えられないことかもしれない。

アメリカに住むジェシー(Alex Wiesendanger)の所にいきなりお坊さんたちがやってきて、だれだれの生まれ変わりだ、と言われる。意外にもジェシーの両親はちゃんと話を聞き、父親はジェシーを連れてブータンに飛ぶ。

現地に着くと、ジェシーは他の生まれ変わりの候補者2人と一緒になる。さまざまな試練(?)を乗り越えて、結局3人とも生まれ変わりだということに。

シッダールタを演じていた俳優がかっこいいなと思ったら、キアヌ・リーヴスだった。アジアっぽい顔をしていると思ったのはメイクのせいだった。西洋の人たちから見た仏教の話という感じだった。


2013/05/29

親指こぞうニルス・カールソン (1990)

Nils Karlsson Pyssling (1990) ★★★★

アストリッド・リンドグレーン著「親指こぞうニルス・カールソン」の映画版。75分と短めだったが心温まる内容だった。

両親が仕事に行っている間、ベッティ(Oskar Löfkvist)は毎日退屈している。2階におばあちゃんが住んではいたが、猫とLudoというボードゲームばかりやっていて、遊び相手にならない。

あるときベッドの下の壁の穴から小さな男の子が出てくる。ニルス(Jonatan Lindoff)と名乗るその子はベディの体を小さくすることができ、2人は一緒に穴の中で遊ぶようになる。

ニルスがねずみに怯えていると、ベッティはニルスを慰めて守ろうとする。目覚まし時計にひもをひっかけた装置を作り、何かあったらこれを鳴らして僕を呼ぶんだ、と守るべき存在を見つけたベディは逞しかった。小さい子が自分より小さい子に優しくする姿は見ていてじんとくる。「ミオとミラミス」のミオとユムユムの関係もそう。2人が声をそろえて歌う歌詞がまた良い。

英語歌詞
It feels so good to have you.
It feels so good to have each other.
And fantastic of course to be together every day.
To be together you and me.
No one, no no one wants to be alone.

2013/05/25

スタンド・バイ・ミー リベンジャーズ/僕たちが銃を握った日 (1996)

Sticks & Stones (1996) ★★★★

いかにも「スタンド・バイ・ミー」(1980)と関係ありそうな邦題だが、別物。「僕たちが銃を握った日」とまでついている。なんとなくいやな予感がしたが、とても面白かった。

主役のジョーイ(Justin Isfeld)がイケメン。髪型や服装など、まさに90年代のアメリカンキッズという感じだった。野球をやっていてその年の割には速球を投げる。デブのブック、お調子者のマウスの2人といつも一緒にいる。

この映画のテーマの1つは暴力。3人はいじめっ子のヘイズから逃れることに骨を折っている。広場にヘイズが座っていれば、3人は別の遊び場を探さなければならない。3対1なら勝てそうな気もするが、ヘイズに声をかけられると3人はぴくっとなる。

ジョーイはヘイズに追いかけられて、地面に押さえつけられる。ぼろぼろになって家に帰ると、今度は兄貴に押さえつけられる。そんな窮屈な生活を送っていた。ブックもヘイズに散々苛められる。「ブタ」と呼ばれ、学校では裸にされて廊下に放り出され、笑いものに。

あるとき3人は銃を手に入れる(銃と映画は切り離せないと思う)。それを使ってヘイズを殺す計画を立てるが…

それぞれの家庭の事情に共感できる部分も多かった。特にジョーイと兄貴の関係。弟のジョーイにとって、兄貴とどう折り合いをつけていくかが問題だった。「グレッグのダメ日記」のグレッグとロドリックのような関係だった。

2013/05/13

少年時代 (1995)

Zikkimin kökü (1995) ★★★★

貧しい家庭で育ったムゾ少年(Emre Akyildiz)を中心にささやかな日常が描かれていた。靴を買うお金がないほど貧乏だったので、ムゾは父親の手作りの靴を履いて学校へ行くが、そのことでみんなにからかわれる。女の子にまで馬鹿にされていた。イラン映画の「運動靴と赤い金魚」でも、靴がないことのみじめさを痛感した。また町並みや人々の生活の様子なども似ていた。ムゾは風船売りのおじさんがやってきても、指をくわえて眺めることしか出来ないのだった。

嵐の夜に、彼らが住んでいたぼろぼろの家は半壊してしまう。次の日から、家族みんなで壁の修理に取り掛かるのだが、とても和やかな光景だった。父親は2人の息子のことを、2人の王子とたとえていた。そんな2人の兄弟は寝るときに、なぜか頭と足を真逆の方向に向けて寝るので、顔のすぐ隣にはお互いの足があった。

ムゾは心優しい少年だった。近所のおじさんにお酒を買ってきてくれと頼まれるが、そのおじさんはお酒が入ると若い妻に暴力をふるうことを知っていたので、自分のお小遣いよりも、その女の人のことを気にかけて、断るのだった。

図書館は、無料で入ることが出来て、しかも暖かい。将来は先生になることを夢見ているムゾは頻繁に通い勉強に励む。そこの管理人と仲良くなり、昼間はお弁当を届けて一緒に食べるのだった。あんな風に毎日食事を一緒にしてくれる男の子がいたら幸せだと思った。

ムゾの家庭は貧乏ではあったが、それだけ家族一丸となっていて、お金が全てじゃないということを改めて感じた。


2013/05/11

ムービー・デイズ (1994)

Bíódagar (1994) ★★★

街中が映画館に夢中だった古き良き時代。主役の男の子トーマス(Örvar Jens Arnarson)も映画が大好きで「ニュー・シネマ・パラダイス」のトト少年のようだった。子供たちがチームに分かれて対立するシーンでは「わんぱく戦争」を思い出した。

子供たちがとても元気だった。大人の男女がベッドの中でいちゃついているのを発見すると「○○号室で○○だ!」とみんなに合図を送り、窓の前に集まって「リンチンチン でかいぞ ぶち込め」と音頭を取り始める。別の日でもそのときの大人を見つけると「リンチンチン でかいぞ ぶちこめ」と所構わず同じように歌いだす。

映画が始まる前に座席でがやがやとしていたのが楽しそうだった。暗いところのわくわく感と今にも映画が始まろうとしているわくわく感。ああいう光景は今の映画館では見られない。中学生の時めずらしく友達10人ほどで映画を観にいったことを思い出した。がやがやしていたら後ろの人から怒鳴られた。次の瞬間にはみんなシーンとなっていて今思い出すと笑い話。映画の最中ではなかったが劇場ではマナーを守ろう。

2013/04/27

チャイルド・プレイ2 (1990)

Child's Play 2 (1990) ★★★★

丸焦げになったはずのチャッキーが復活し、再びアンディに乗り移ろうとする。今回も大人たちはアンディの言うことを全く信じない。前作でチャッキーが動くのを目撃した警察官に証言してもらいたいところだったが、登場してこない。憎たらしいチャッキーはアンディに付きまとい、彼が起こす事件はすべてアンディのせいにさせられる。とんでもなく迷惑だが、チャッキーとアンディの切っても切れない関係は観ていて微笑ましい(?)。

前作同様にとても笑わせられた。チャッキーはアンディをベッドに縛り付け乗り移ろうとするが、少しのところで人がやってきて失敗。そのあとのアンディがチャッキーにパンチを食らわすのが可愛かった。チャッキーが人形になっているときの、雑な扱われ方が面白い。

アンディの味方になったカイルという女の子が頼もしかった。アンディの手を引っ張っていく様子は、弟思いのお姉ちゃんみたいでほのぼのした。

チャッキーはおもちゃ工場で溶かされたり、切断されたりするが、しぶとく2人を追いかける。今回の最期はふくらまされて大爆発。人間になりかかっているチャッキーの血や肉片が飛び散るのでなかなかグロテスク。「チャイルド・プレイ3」も観よう。

2013/03/24

パップス (1999)

Pups (1999) ★★★★

「狼たちの午後」の少年版。ただ、主役のスティービー(Cameron Van Hoy)はガールフレンドもいるし、ゲイではない。

首を吊ろうとしている自分をビデオで撮影し、「マジでやるぞ?止めたい奴はいるか?」と、誰に訴えるわけでもなく、ただ怒りをぶつけるスティービー。

「この街は俺を殺そうとしている」「まともに息もできない」と言っているような13歳の少年に銃を持たせてしまえば、学校の通り道にある銀行にふらっと立ち寄って、銃をぶっ放し、占拠してしまいかねない。スティービーが突然起こした行動に、一緒についてきたガールフレンドのロッキーは、始めこそはうろたえるが、占拠している間はずっと楽しそうな表情を浮かべている。13歳ぐらいの子なら実際そんなものなのかもしれない。

警官から要望はなんだと聞かれたときに、「まずはちゃんと呼吸をさせろ」と、訳の分からない要求を突き付けるが、毎日の生活に不満ばかりを感じているスティービーの心境を理解できた。喘息を患っていたことなんかは二の次だと思う。

実際にあり得てもおかしくない話だと思う。大人になるのが嫌で、「俺たちに明日はない」のような退廃的なものにあこがれを持つ若者は多いはず。ラリー・クラークの「Bully」のような若さゆえの狂気(?)をこの映画でも感じた。劇中で「ベテランのギャングに何が一番怖いか尋ねると、悪にあこがれる13歳に満たない少年だと」という言葉があった。

「狼たちの午後」でもそうだったが、あれだけFBIに囲まれて、うまくいくはずはないと分かっていても、十分に引き付けられる映画だった。たてこもっている犯人と人質、外の警官の心理的な描写が面白い。

2013/03/06

四万十川 (1991)

四万十川 (1991) ★★★★

四万十川流域に住む家族を描いたドラマ。昭和30年代の設定で、着物や建物に風情がある。風景も自然豊かで良かった。

主役の篤義を演じたのは山田哲平くん。演技が上手だと思った。母親に頭ごなしに叱られ、逆切れ(?)するシーンなど、見ていて気持ちが良かった。体当たりで役を演じている。走行してくる車の正面に立ち、クラクションを鳴らされるも、動じずに石を投げつける場面が一番良かった

クラスのある女の子がいつも塩をかけただけのご飯をお弁当に持ってきていたので、クラスの男子に「塩飯」とあだ名をつけられ苛められる。篤義はそのことを母親に話すと、「見ているだけなのも悪いことよ」と教えられる。たしかに、傍観しているだけなのはよくないと思うし、特に小中学生の頃は先生に口酸っぱく言われてきた。しかし実際トラブルが起こっているところに切り込んでいくのはかなりの勇気がいると思う。自分を犠牲にして女の子を守った篤義はとても勇敢。

自分の両親は自分がやりたいようにやらせてくれているけど、この映画の子供たちはそうはいかない。出稼ぎ行こうとしても「家族の世話をしなさい」と反対される。そんな姿を見ていると、親には感謝しないといけないなと思う。もし自分に子供が出来たら、口出しせずに子供たちにはやりたいことをやらせてあげたいと思った。

2013/03/05

夏の庭 (1994)

夏の庭 (1994) ★★★

メガネをかけた子と、太った子と、もう一人の子(3人の中でも出番は多いが全然特徴がない)の3人は、老人が孤独死するところを見ようと、一人暮らしの老人が住むあばら家の前に座り込み、中を覗く。そんな遊びすぐに飽きそうなものだが、何がそうさせているのか、辛抱強く続けているうちに、3人の少年とそこの老人は本当に仲良くなる。

普通「メガネくん」というと、地味なキャラクターになりがちだが、この映画の場合は、その「メガネくん」が一番積極的でしっかりしていた。太った子は典型的な「デブキャラ」といった感じで、鈍くさい。セリフが棒読み気味だった。老人はそれぞれを「めがね」「関取」と呼ぶ。もう一人の子のことを老人がどう呼ぶか気になって見ていたが、結局呼ばなかった。

老人を演じた三國連太郎はさすがだと思った。3人の少年たちに比べて全く演技に不自然さを感じなかった(子役と比べればそれはあたりまえか)。YouTubeなどに動画を投稿している子供たちのような自然な姿を映画でも見られればいいのにな。

メガネくんが、車が行きかう道路の上の塀に登り、死について話すシーンは見入った。

2013/03/01

鉄塔武蔵野線 (1997)

鉄塔武蔵野線 (1997) ★★★

子役時代の伊藤淳史主演。ずっと先まで続いている鉄塔をなぞっていくという話。伊藤淳史はドラマの「電車男」でオタクを演じていたが、この映画でも鉄塔に固執する変わった少年を演じている。

見晴(伊藤淳史)の両親は別居することになる。父親に声をかけられても見晴は見向きもしない。ビンの蓋を集めて1つずつ金槌を打ってつぶしていく。そういえば、中学生の時、男子の間で学生服のボタンをつぶすのが流行っていた。当時は、なんとなく不良っぽくてかっこいいと思っていた。すると、集会で生活指導担当の怖い先生が前に出てきて「最近男子の制服のボタンがつぶれているなぁ」と怪訝そうにしていた。中学生の頃は、男子は訳のわからないことをするし、先生も訳も分からず怒鳴っていたように思える。

いろいろと生徒と先生の当時の意味不明なやりとりを思い出してきて、書きたくなってきたが、映画と関係ないのでやめておこう。

この映画でも大人から見たらよくわからないこだわりを見晴はみせる。友達の暁を一緒に連れて、親には内緒で鉄塔の下につぶした蓋を埋めていくという冒険に出る。日本版「スタンド・バイ・ミー」。

当時の自分だったら、親に内緒で遠くに出かけるとなると、好奇心とかの前に、大人に叱られるということをまず考えていたと思う。そういうときに、この映画の見晴(「スタンド・バイ・ミー」だったら、リヴァー・フェニックスが演じたクリス)のような、まっすぐ突き進んでいく頼もしい友達が必要だった。そして当時の自分にはまさに見晴やクリスのような頼れる友達がいた。この映画の暁とは何か違うけれど、「スタンド・バイ・ミー」のゴーディはかなり自分と被った。そんなふうに過去を投影できる映画はすばらしいと思う。

2013/02/28

あの、夏の日 (1999)

あの、夏の日 (1999) ★★

呆けかかっているおじいちゃんと、いつも考え事ばかりしていて、呆けたような表情を浮かべている孫の由太(ぼけ太と呼ばれている)の話。おじいちゃんは、よその家の葬式に勝手に入り込んで、ラジオ体操を始めてしまうほど呆けている。

しかし、本当に呆けていたのだろうか。おじいちゃんが空を飛んでいたり、タイムスリップしたりと、この映画は全体的に何がどうなっているのかよくわからなかった。ぼけ太少年の空想も混じっているのかな。

おじいちゃんの家に着いて緊張気味なぼけ太。そんな彼におじいちゃんが最初に放った一声が「んん!」(顎をしゃくってそこに座れということを意味している)。目の前に座ったぼけ太に向かっていきなり「通信簿見せい!!」。おそるおそる通信簿をおじいちゃんに手渡すぼけ太。次の瞬間おじいちゃんは通信簿をくしゃくしゃに丸めてゴミ箱にポイ。この映画の中でぼけ太が時々発する「ひいっ」が可愛かった。ちなみに、当時中学生だった宮崎あおいのヌードシーンも含まれている。