2012/12/31

ブルー・バード (1979) <未>

Blauvogel (1979) ★★★★

18世紀半ば、アメリカ大陸をめぐるイギリスとフランスの戦いでイギリス側の開拓者としてインディアンが住む未開拓地にやってきたラスター家の話。二男のジョージ(Robin Jaeger)はあるときインディアンにさらわれてしまう。ジョージは終始インディアンたちの生活に合わせて上半身裸でいる。ちなみにインディアン(ネイティブ・アメリカン)のことをRed Manというらしい。白人、黒人ならぬ、赤人。そのためさらわれるとすぐ服を脱がされて黒いものを全身に塗られ、皮膚を赤くされていた。「蠅の王」のような少年たちの露出度が高い映画だった。

実際のインディアンもこの映画に出てきたようなパンク・ロッカーみたいなモヒカン頭をしていたのだろうか。普通の役者がインディアンを演じているのでインディアンというよりは、インディアンのコスプレをしたような人たちになっていた。インディアンのところに連れてこられ、初めのころはまるで敵に囲まれた捕虜のような気持でいたジョージは、逃げ出そうとするのだが、狩りに行ったりしてそこでの生活に慣れてくると、ジョージは鏡に映ったインディアンの衣装を纏った自分の姿を満足そうに眺めていた。結局大人になるまでその集落で暮らし、その頃には自分が何者なのかわからなくなってしまう。戦争が終わり、かつての家族のもとに一度は戻るが、父親の葬式の時に家族に背を向けどこかへ歩きだしてしまう。

2012/12/29

アナとオットー (1998)

Los amantes del Círculo Polar (1998) ★

不思議な雰囲気漂うラブストーリー。このようなシチュエーションは以前にもジャコ・ヴァン・ドルマン監督の「ミスター・ノーバディ」で見た。少年期、青年期の時間軸が交錯していくあたりや、子持ちのカップル同士がくっついて、彼らの息子と娘が愛し合うようになるあたりが似ている。両親に隠れて同じベッドで一晩を過ごすというシチュエーションに「ミスター・ノーバディ」でもこれでもドキドキした。お互いの話になるときに“Otto” “Ana” の文字が浮かび上がってくるのが印象深かった。序盤から中盤あたりまではその不思議な雰囲気のおかげで目が離せなかったが、終盤オットーが家を出て行ったあたりから退屈になりはじめ、最後あたりは1.5倍速で流し見していた。良さげな映画だけれどラブストーリーとなるとどこか冷めた見方をしてしまう。男女の恋愛は難しい。


2012/12/25

エクスプロラーズ (1985)

Explorers (1985) ★★

少年3人が宇宙に行くという話。主人公のベン (Ethan Hawke) は夢で不思議な回路を目撃する。はっと目覚めて見たものをノートに書き写す。それを友達のウルフギャング (River Phoenix)に無線で報告する。実はこの映画にリバー・フェニックスが出演していてウルフギャングがそうだった。「スタンド・バイ・ミー」では頼れるリーダー的存在のクリスを演じていたが、この映画では機械いじりが好きな地味なオタクを演じていたので途中めがねを外すまで全く気づかなかった。それからベンが夢で見たものを元にしてウルフギャングがなにやらプログラミングをし、不思議な力を発見する。それを使って宇宙船を作り上げる。ここら辺のくだりは?だったがそんなことはどうでもよくて、とにかく夢と希望に満ちた宇宙へ行けるのだ。意外とわくわくしながら観ることが出来た。やっぱり宇宙の存在は人類に夢と希望を与えてくれると思う。この映画を見てわくわく出来たことが嬉しかった。これからはもう少しSF映画を見る機会を増やしていこうかな。

2012/12/22

ブラジルから来た少年 (1978)

The Boys from Brazil (1978) ★★★★

この映画にはほとんど少年が出てこなかった。でもとても面白かった。

クローン技術を用いてヒトラーを復活させようとするDr. メンゲルを阻止するという話。内容の核心はそういうことだが、中盤までは何が起こっているか分からず、異常に青い目をした姿形が全く同じである子供があちこちで発見されるなど、そういった不可解な謎のおかげで最後まで引き付けられた映画だった。ヒトラーといえば歴史上でワースト1と言ってもいいぐらいに悪人と思われている人物だと思う。でも実際のところヒトラーは人よりはるかに多くのことを考えていて、それらを踏まえてのあの結果に至ったのだと思う。何も知らないのにヒトラーという名前を聞いただけで極悪人と思い込んでしまうのはどうなのか。

2012/12/21

ぼくのともだち ドゥーマ (2005)

Duma (2005) ★★★

あまり面白いと思う映画ではなかったが、劇中のザン少年のように家を飛び出して学業も一旦放棄し、動物を連れて大自然の中を旅するという体験は、普通に授業を受けているよりはるかに貴重なものになっただろう。そんなのに憧れる。
群れからはぐれたチーターの赤ちゃんを拾ったザン (Alex Michaeletos) はそのチーターをドゥーマと名付け、父親とともにアフリカの広大な農場で育てる。しかし、冒頭からあっさりと父親は死んでしまい、ザンと母親は農場を離れ都会に引っ越すことになる。それを機にザンはドゥーマを自然に帰すため、父親とドゥーマを拾った場所を目指して旅に出る。

転校したばかりのさっぱりしたザンの制服姿が、ドゥーマとともに荒野を進んでいくうちに茶色く汚れていき靴も穴があいてボロボロになっていく。ドゥーマはどちらかというと情けないチーターで、その俊足を生かしても獲物を捕らえきれず、空腹なザンの期待に応えることが出来ない。

ベニス (2010) <未>

Wenecja (2010) ★★★★

英題 “Venice”(ベニス)。以前にIMDbの"The ultimate coming of age movie list"に載っている "10 1/2 " について書いたが、この "Wenecja"もそのリストの10番目に載っている。

アンティーク調の映像がきれいだった。哀愁的な音楽もそれにマッチしている。タルコフスキー監督の作品に通じるものがあって、水を張って作りあげた架空の町「ベニス」を舞台に少年がバイオリンを演奏するシーンは完全に「ローラーとバイオリン」を思い出させた。

第二次世界大戦中のポーランド。11歳のマレク (Marcin Walewski) は田舎にある叔母の屋敷に疎開させられる。男たちは招集されてしまい、残された女性たちとその他の子供たちは空襲に怯えながらもとても立派な屋敷で生活している。マレクにとって一番の関心ごとはベニスだった。美しいはずのその都市に行けば状況が変わるはずだった。戦争は一人一人に大きな傷を残していった。

2012/12/15

少年の町 (1938)

Boys Town (1938) ★★★

これはとてもいい映画だったからこれからも覚えておこう。貧しさのせいで犯罪に走ってしまう少年たちを救うため、フラナガン神父は助けを必要としている少年たちを集め、彼ら自身で治めさせる「少年の町」を作り上げる。現実的に考えたらあんなにうまくはいかないだろうと思いながらもとても楽しめた。不良ホワイティーもその町にやってきた一人で、彼のキャラクターが良かった。初めは少年の町を馬鹿にしていたが、次第に彼の考え方は変化していき皆の支持を得て少年の町の市長に選ばれる。古い映画の俳優の演技は最近のと比べるとかなりオーバーだと思う。サイレント時代の名残とかなのかな。とても面白い映画だったので、そのまま続けて同じディスクに収容されていた「感激の町」も観た。こっちも面白かったが、デイブ・モリス役の俳優変わっていたことに違和感を覚えた。あと、ホワイティーたちが心を閉ざした少年テッドを笑わせるために行ったコント「スロー再生レスリング」のシーンはすこし長すぎたかもしれない。面白い映画だっただけにそのコント分に上映時間が削られていくのが惜しい気がした。しかもあんなに大勢の前で笑うことを期待されてもテッドは変に気を使ってしまうと思う。