サルヴァトーレ・サンペリ監督作品。前回の「Nenè 」に続いて、この監督の作品を観るのは2本目。日本でもDVDになるとかしてもらって、日本語字幕付きを観てみたい。このぼんやりとした雰囲気はどう伝わってくるのだろう。
69年制作という割には、いろんな面で前衛的だと思った。例えば、出演者の着ている服や、部屋のインテリアなど、鮮やかな原色でコーディネートされていて、「時計じかけのオレンジ」を思い出した。
何より、オープニングのインパクトがすごい。マッシモ少年(Mauro Gravina)が、拘束された大人の女性の上に乗っかり、熱した鉄の針で、お尻に絵を描いていくのである。これは一度見たら忘れられない。
特筆しておきたいことはマッシモ少年についてである。彼のことはどう言えばいいのか、表現するとしたら、「やばい奴」とか「サイコ野郎」である。政治のことから科学技術のことまで、年齢の割に知り過ぎている。何かに陶酔しているようで、ずっとヘルメットを被っている。
マッシモ少年のやばい行動。
オープニングのお尻に絵。
女の人を狭いところに閉じ込めて、「裸になれ」と命令し、隙間からガスを注入する。
まだろくに言葉も話さない弟のことをなんだと思っていたのか。ロケットに乗せて、宇宙に飛ばそうとする。さらに、コミュニスト!と罵倒し、自分が裁判長を務める裁判にもかける。ついにはバスタブで溺れさせる。
部屋にガスを充満させる。妹はそれによって死亡。自分はガスマスクを装着。
最後には、ロケットの爆発に巻き込まれる。マッシモ少年の象徴であった、ヘルメットが虚しく飛んでくる。
母親が劇中1度も口を利かないというのも不気味だった。暴走していく自分の子供たちのことをどう思っているのか不明。一緒にお風呂に入ったときは、子供たちを微笑ましく見ていたが。
オープニング。
常に捲し立てる。
食事の時も。
怒鳴られて泣き出す赤ちゃん。
裁判にかける。
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