2013/08/24

傷つけられた翼 (1977) <未>

Podranki (1977) ★★★★

この映画には、美少年が多く登場してきたと思う。見た目が日本の学生服に似た軍服(というのかな?)を着ていて、可愛さを際立たせていた。内容は暗めだが、ロシア(当時のソビエト)から見た戦争下の悲惨な状況が学べる映画でもある。以下に長々とあらすじを。

あらすじ
著名な作家であるアリョーシャ(Aleksei Cherstvov)が、戦争下での辛い少年時代を回想していく形で話が進んでいく。彼の両親、そして兄弟は、死亡、または行方不明で、姉のナターシャだけが、唯一彼のそばにいる肉親だった。当時の子供たちは常にお腹を空かしていて、飢えをしのぐために盗みを働くほかなかった。

アリョーシャの母親代わりだった姉のナターシャも、病気のために、わずか14歳にして亡くなってしまう。孤独になったアリョーシャは、かつて父親の同僚であったという男のところに引き取られるが、家族との関係がうまくいかず、1人で抜け出してくる。名前だけを頼りに、まだ見たことのない兄弟を探し始める。しかし、兄弟に会うことができたのは、数十年後、アリョーシャが作家として成功してからだった。

アリョーシャは少年時代の大半を、戦争孤児を受け入れていた軍隊で過ごすことになる。そこで、勉強や、銃の扱い方を学ぶ。アリョーシャは特に詩を書くことに興味を持ち、ノートに書きためていく。また、担任の女教師のことが気になり始め、彼女が裸で日光浴をしているところをこっそり覗いたりする。しかし、恋人といるところを目撃してしまい、窓際に体操すわりをして涙を流すといったことも。

学校の近くには、ドイツ軍が駐屯していた。アリョーシャの友達であるバーリャは、強制収容所にいた経験があり、そこで両親を失っていた。彼は常にドイツ軍の様子をうかがい、いつか大量の爆弾を投げ込んでやる気でいた。

ある日の授業で、「父親は戦争のために何をしたか」という作文の課題が出された。父親は生きていると信じている子もいれば、辛いことを思い出す子もいた。バーリャは、目に涙をためながら、一番に作文を書き上げて教室を出ていった。そして、ドイツ軍のところへ向かった。大量の手りゅう弾をロープでひとくくりにして、導火線に火をつけるが、持ち上げた途端ばらばらになってしまった。必死に火を消そうとするが間に合わず、その場で爆発してしまう。その後、クラスの子供たちが集められ、バーリャが書いた作文が先生によって読み上げられる。

その事件以降、一切の武器を持つことが禁じられた。ただアリョーシャは、枕の中に短剣を隠していた。その短剣は見つかり、取り上げられそうになるが、アリョーシャは必死でしがみついた。それは父親の意思を受け継ぐように渡された大事な贈り物だった。教官に向かって「ファシスト!」と罵倒したことが問題になり、アリョーシャの処分についての会議が開かれたが、そこで、つらい目にあってきた子供たちのことが見直される。少し救われるラストだった。




主役のアリョーシャ(Aleksei Cherstvov) 
お腹を空かしている。喋られない可哀そうな子を演じ、大人の同情を誘う。 
「ぼくら、20世紀の子供たち」を思わせるショット。じっくりカメラをスライドさせていき、1人1人を映し出す。
イケメン、バーリャ。(子役名不明)





おしゃれな雑誌にありそうな配置。 


1 件のコメント:

  1. ヴァーリャ役がわかりました。少年ではなく、ゾーヤ・イェフセイエヴァという女の子が演じています。

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