2013/10/08

命をつなぐバイオリン (2011)

Wunderkinder (2011) ★★★

ユダヤ人の迫害をテーマにした作品。弱冠15歳にして、天才的なバイオリニストであるアブラーシャ(Elin Kolev)。そしてピアニストのラリッサ。2人が奏でる美しいメロディに合わせて、映像も美しい。さらに哀愁漂っていて、何とも言えない見事な雰囲気。

「神童」と呼ばれるアブラーシャと、ラリッサだったが、ユダヤ人ということで、虐げられる。2人と友達になったこれまたバイオリン弾きのハンナ。ドイツ人とユダヤ人の隔てを超えて、音楽でつながった3人の少年少女の絆は強い。

ナチスによるユダヤ人の迫害という歴史的な事実を、残酷描写は出来るだけ控えて、その分映像や音楽に重きを置いて、抒情的に仕上げてある。悪く言えば、メッセージ性が後退しているとも感じなくはなかった。

アブラーシャを演じたエリンコレフ君自身が、バイオリンを弾いている。弦をさばく細かい指の動きは、見ていてハラハラした。演奏を終えた瞬間は、思わず拍手したくなった。





スリルのある指の動き。 



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