同性愛ものであるが、しっとりとしたテーマソングや繊細な描写など全体的にさわやかだった。恋愛の対象が同性というだけでそれ以外は普通のラブストーリーと変わらない。ただし話の展開は厳しめ。ゲイに生まれた人の過酷さが伝わってきた作品。
主役のピムの幼少期をBen Van den Heuvelが、少年期をJelle Florizooneが演じている。どっちの子も可愛かった。幼年期のピムは冒頭の10分ほどしか出てこない。成長した後のピム役は声変わり済みだった。上半身もがっしりしていた。どちらのピムもお尻を出していた。
同性愛者として生まれたピムは、人を好きになるも裏切られてばかり。その辺は普通の人にはわからない辛さだと思った。ピムにとって本気で好きになった相手が、単に興味本位で近づいてきただけであったり、いくら優しくしてもらっても恋愛の対象にはならなかったりと。ピムのことを好きになった女子も辛い。いくらアプローチしてもピムを振り向かせることは出来ない。この映画の人間関係は、誰が悪いというわけでもなく上手くいかないようになっていた。
ピムの控え目な笑顔が良かった。好きな人と目が合った時など、にこっとしていて可愛かった。好きな男子が目の前で射精して、それを拭きとったハンカチを受け取ったときでも、にこっとする。変態とかそんな感じではなく、純粋に嬉しそうな表情だった。カミソリに着いたシェービングクリームを拭きとった紙、普通だったらゴミ箱に行くようなものでも、ピムにしてみれば宝箱にしまうほどのものだった。終盤に近付くにつれてピムは哀愁漂う切ない表情を浮かべるようになっていき、そこが魅力的でもあった。
一応ラストはハッピーエンドで終わるが、ピムのその後を考えると再び裏切られるように思えてならない。15歳の誕生日を迎えたピムのこれからを思うと切なくなる。
幼少期ピム。
ぽっちゃりなのがいい感じ。
数年後。
幸せな日々は続かない。
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