ヴィターリー・カネフスキー三部作の第三弾、「ぼくら、20世紀の子供たち」。子供たちの主張を代弁してくれている。ドキュメンタリー映画なのかな。もし「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」みたいなドキュメンタリー風に仕上げたフィクションだったら意味ない(あの映画にはしばらく騙されていた)というのも、わざとらしいと思う箇所があったりした。しかしすべては実際に起きていること。カンヌで2度の受賞に貢献したワレルカ役のパーヴェル・ナザーロフはその後、刑務所に入っていたのだった。「映画?また撮るの?出たいな」と、檻の中で言っていた。
自分の悩みなんて、どうでもいいことのように思える映画だった。施設に入るにあたって坊主にさせられた少年たちみんながカメラを睨みつけていた。それは映画を見ている観客にも向けられる。犯した罪について話をする場面では、子供たちが人を殺す状況について淡々と言葉で説明していき、監督はそれに「殺しのエキスパートだな」などと冗談を言い、その場に笑いが漏れていた。どうしてロシアはあんな状況になっているのだろう。街には小学生ぐらいの、いわゆる刑務所行き予備軍の小さい少年たちがたくさんいる。煙草を吸い、自分がやった盗みなどを誇らしげに話していた。こう言っちゃなんだけど、可愛かった。
坊主。
手前がかつてのワレルカ。
2人の再会。画像がみつからない。
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