可愛そうで健気なビト少年の話だった。いきなり目の前で家族が惨殺される。特に説明はなし。ものすごい形相をした男がライフルをぶっ放し、全力でビト少年を殺しにかかる。
不自然に真っ赤な色の血が飛び散ったり、スローモーションの使いどころが面白かったり、全編を通してチープな印象を受けた。その割に、後半になると、幻想的な場面が挿入されていたりして、不思議な映画だった。夕焼けの赤色が印象に残った。
この映画の見どころは、健気なビト少年だと思う。家族は元から悪党で、彼自身には全く罪はないのだが、抗争に巻き込まれて命を狙われる。何度も銃口を向けられ、目の前で人が死ぬ。それでも、優しい心は失わない。ラストでは、ついに銃弾を受けてしまうのだが、意識の中で血の気のない家族の団らんを思い浮かべ、笑顔を見せる。撃たれて笑っていられる男の子なんて、ビト少年ぐらいしかいないと思う。
ビト(Manuel Colao)
施設でも、うなされる隣のベッドの子に添い寝してあげる。
悪党一家に生まれたけれど、そんな柄じゃない。
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