2013/02/16

旅立ちの時 (1988)

Running on Empty (1988) ★★★★★

リバー・フェニックスの出演映画。ラストは感動して久しぶりに目がうるうるした。

革命家の親を持つダニー(River Phoenix)と弟のハリー(Jonas Abry)は、生まれたときから身を隠すために引っ越しを繰り返さなければならない生活を送っていた。家族の厳しい生活を描きながら、優しくて心地のいい音楽が使われている。

とにかくリバー・フェニックスの魅力が詰まった映画だった。自由に身分を名乗れないという状況が彼を謎めいた存在にしていて、それがまたいい。「鏡を見ると違う自分がいるし、半年ごとに名前も変わる。いやな感じだよ」

映画を見る限り、リバー・フェニックスは実際にピアノを弾くのが上手い。顔と手が同時に映っていたので替え玉ではなさそう。睨みつけているようでいて、おっかなく感じさせないような目力がある。あと照れ笑いの表情がとてもリアルだった。完全に役になりきるより、役者の本来の性格をちらっとでも垣間見ることが出来ると、見ている側としてはその人のファンになってしまうのかもしれない。そういえば、SMAPの番組でアラン・ドロンがゲストとしてやって来たとき、アラン・ドロンが草彅くんに「君は役を演じる俳優か、それとも生きる俳優か?」という質問を投げかけていた。アラン・ドロンは自らのことを役を生きる俳優だと言っていた。その時アラン・ドロンが言っていたことは、そういうことかもしれない。

それから細かいところでは、授業で先生にあてられたときの一旦メガネを外す仕草がかっこよかった。メガネをかけていたら真似してみたいと思った。「ベートーベンじゃ踊れない」 この返しで教室のみんなから拍手される。

日本でも昔は学生運動というものがあったらしいけど、どういうものかイメージが湧かない。この映画でも「地下に潜る」という表現が使われていた。「クローズド・ノート」を見てみたい。革命家なんて聞くと、何となくかっこいい感じがするけど、この映画を見る限り、あまり世間には抗わないほうがよさそうだ。










ラスト、感極まる。


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