2013/04/20

白い掌 (2006) <未>

Fehér tenyér (2006) ★★★★

体操選手ミクロスの少年時代から大人までを描いたもの。少年期は全体の7割ほどで見ごたえもあった。彼の過酷な人生をつらつらと書いていきます。

ミクロスは子供の時から体操をやっていて彼の部屋には何十個ものメダルが飾られている。両親はそんな息子を誇らしく思っている。来客があると、トレーニングを終えたばかりで疲れているにもかかわらず、ミクロスにバク天宙返りを披露させたり、服を脱ぐよう命じて彼の筋肉を見せびらかす。ミクロスがズボンを脱ぐと、太ももにつけられた鞭のあとが現れる。

体操のコーチは子供たちにひどい体罰を与えていた。コーチが「並べ!」と一声かけると、子供たちは全速力で白線に沿って横並びにならなければならない。コーチはフェンシングで使うソードのようなものを振り回す。少し列からずれて白線を踏んづけてしまっていたミクロスは太ももを打たれるのだった。足を広げるストレッチでは、コーチに上に乗っかられ体重をかけられる。子供たちは悲痛の表情を浮かべていた。一番ひどかったのは、わざわざ隣で練習している女の子の集団の前に連れ出して、前かがみにさせ、お尻に何度も鞭を打つという仕打ち。

数年後、ミクロスは少しぐれる。相変わらずコーチから暴力は振るわれていたが、反抗的な態度を取るようになる。陰でたばこも吸っていた。あるときついに吹っ切れてミクロスはトレーニングを飛び出してくる。しかし体操一本でやってきたミクロスは他に行くあてがなく、サーカスに入団し危険なこともやらされる。

大人になったミクロスは指導者の立場になる。しかし時代は大きく変わり生徒を少し叩いただけで親からのクレームがつく。生徒のカイルは、始めこそミクロスを無視していたが、彼が鉄棒の技をやっているのを見て、ミクロスの前でもの凄い転回をやってのける。ミクロスもそれに続く。言葉を交わさずして2人の距離は縮まるのだった。最終的に2人は国際大会に出場する。

その国際大会の場面は、ミクロスの子供時代、サーカスに所属していた時の空中ブランコの場面と同時進行で進む。スリルのある演出にするために、安全ネットがない状態でやらされる空中ブランコだった。その場面と、大人になってついにスポットライトを浴びることになった国際大会での跳馬の場面が交互に映される。結果は、空中ブランコは失敗。地面に落下し担架で運び出される。それと同時に大人のミクロスも、跳馬の着地に失敗するのだった。




地獄のトレーニング。

ススー…

コツ…

ピシッ!







今はこんなにひどい指導はないだろう。

首の痣が見つからないようにタオルを巻く。

数年後。

サーカス。

2 件のコメント:

  1. 観たんですね!!感想見たら、もう一回チャレンジしたくなりました・・・!

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    1. ぶるかう2013/04/20 23:53

      足フェチにはたまらなかったw

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