2013/07/27

甘い泥 (2006)

Adama Meshuga'at (2006) ★★★

イスラエルの「キブツ」という文化について学べる映画だった。冒頭で、キブツについての説明が入る。「キブツは身分の平等に基づく社会主義の共同体だ。大人は共同体によりよく貢献するため親の義務から解放された。1980年代後半まで子供は『子供の家』で育てられ、そこで生活も勉強もした。」とあったが、いまいちピンとこない。

要するに、個人より全体が優先されるのだった。200から300人程度で1つの運命共同体を形成する。みんなで仲良くやっていければいいのだが、はみ出た者には厳しい。

この映画を見る限り、キブツはまるで、抜け出したくても抜け出せない、言ってしまえば得体のしれないコミュニティだった。確かに話だけ聞くと魅力的ではあるが、そう上手くはいかないのだった。ドビル(Tomer Steinhof)の父親は自殺していて、母親は精神的におかしくなっていく。土砂降りの場面が多くて、母親は部屋の中でしんみりとしたクラシックのレコード流している。ドビルに精神安定剤をもらってくるように言う。暗いシーンが続く。

ネットでキブツのことについて調べてみると、一時的にキブツでの生活を体験することができるようだった。観光業が盛んでいろんな国から人がやってくるらしい。この映画でも英語やフランス語など、様々な言葉を話す人たちがいた。






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