三島由紀夫原作の映画。とは言ってもキャストはすべて海外の俳優。三島由紀夫の小説はちゃんと読んだことないけど何となくゲイっぽくて汗臭いイメージを勝手に持っている。この映画の中で主人公のジョナサン(Jonathan Kahn)が母親の裸を壁の穴からじっとのぞいて汗をにじませている場面があったが、まさにそんなイメージだった。あらすじには船乗りにあこがれる少年の話だと書いてあったので、それだけを見てさわやかな映画を想像していたが全く違った。少年たちのグループのリーダーであるチーフ(Earl Rhodes)は仲間たちを名前では呼ばず番号で呼ぶ。メンバーが少しでもふざけた振る舞いをすると大声で罵倒する。早熟で頭のまわるチーフには太刀打ちできず、番号で呼ばれるメンバーたちは彼に従うほかなかった。次第に彼の言葉や行動はすべて正しいものだと思い込むようになり、猫に睡眠薬を飲ませて解剖するときも、始めこそはみな困惑していたが、猫を解剖しながら語るチーフの哲学を聞かされているうちに彼らの表情は好奇心を含んだものに変化していった。最終的に、暴走した少年たちはジョナサンの憧れであったはずの船乗りのジムに猫にしたのと同じように睡眠薬を飲ませ処刑を実行する。そんなラストを迎える陰気な映画。
グループのリーダー、「チーフ」
主役のジョナサン(Jonathan Kahn)。
集会に来なかったNo.5への仕打ち。
解剖される猫。
ラストに見せる笑み。
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