「En tu ausencia」「Brecha」のイバン・ノエル監督の作品。前作の2つはかなりツボにはまっていたので、この映画にも期待していたのだが、パッケージの雰囲気ががらりと変わって、ジャンルもスリラーに分類されているということで、前作で得たような感動はないだろうと思っていた。
しかし、センスのいい映像や音楽は健在で、根本的なテーマは変わっていなかった。グロテスクな表現が少し増え、スリラーになってはいるが、「En tu ausencia」「Brecha」と並ぶ傑作だと思う。
今回の「Vuelve」は、他の作品に比べても特に主役の少年の魅力をたっぷり描いていると思う。セリフが多いわけではないのだが、きれいな目と、そして体で、独特な雰囲気を作り出していた。ヌードシーンもあったりして日本で公開になることはないと思う。むやみにエロいという感じではなくてちゃんと美しく映し出されてはいた。
修道院に住んでいるゲイブリエル(Renzo Sabelli)という少年が主役。映画が始まり、最初に表示されるのが「Cotard Syndrome」という精神病の説明文で、それのおかげで先の展開がものすごく気になった。つまり「つかみ」が完ぺきだった。この病気についてネットで調べてみても日本語のページが見つからないのだが、自分が死んでいるように錯覚する病気っぽい。その病にかかっていたゲイブリエルの母親(ラストで母親でないことが明らかになる)が自殺して以来、ゲイブリエルは混乱していく。そしておなじみの衝撃的なラスト。森の中で血まみれになる姿は耽美的。
「Brecha」と全く同じシーンがあった。鼻血が流れているのにそのままにしている少年に「血が流れているぞ」と男が指摘すると、少年は「わかっているよ。いつも流したままにするんだ」と答える。「どうして拭かないんだ?」と聞かれると、「It makes me feel cleaner.」と答える。(すっきりするんだよ(?))監督はなぜこのやり取りを2つの映画にわたって撮ったのか不思議。
舞台となる修道院。
目のアップが多かった。
"What beautiful eyes you have Gabriel."
シャワーシーンがセクシーだった。
幼少期もイケメン。
タオルのまま。
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