2013/05/13

少年時代 (1995)

Zikkimin kökü (1995) ★★★★

貧しい家庭で育ったムゾ少年(Emre Akyildiz)を中心にささやかな日常が描かれていた。靴を買うお金がないほど貧乏だったので、ムゾは父親の手作りの靴を履いて学校へ行くが、そのことでみんなにからかわれる。女の子にまで馬鹿にされていた。イラン映画の「運動靴と赤い金魚」でも、靴がないことのみじめさを痛感した。また町並みや人々の生活の様子なども似ていた。ムゾは風船売りのおじさんがやってきても、指をくわえて眺めることしか出来ないのだった。

嵐の夜に、彼らが住んでいたぼろぼろの家は半壊してしまう。次の日から、家族みんなで壁の修理に取り掛かるのだが、とても和やかな光景だった。父親は2人の息子のことを、2人の王子とたとえていた。そんな2人の兄弟は寝るときに、なぜか頭と足を真逆の方向に向けて寝るので、顔のすぐ隣にはお互いの足があった。

ムゾは心優しい少年だった。近所のおじさんにお酒を買ってきてくれと頼まれるが、そのおじさんはお酒が入ると若い妻に暴力をふるうことを知っていたので、自分のお小遣いよりも、その女の人のことを気にかけて、断るのだった。

図書館は、無料で入ることが出来て、しかも暖かい。将来は先生になることを夢見ているムゾは頻繁に通い勉強に励む。そこの管理人と仲良くなり、昼間はお弁当を届けて一緒に食べるのだった。あんな風に毎日食事を一緒にしてくれる男の子がいたら幸せだと思った。

ムゾの家庭は貧乏ではあったが、それだけ家族一丸となっていて、お金が全てじゃないということを改めて感じた。





夜遅くまで勉強。
可愛い制服。
足…


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